無常という事

「生きている人間などというものは、どうも仕方のない代物だな。何を考えているのやら、何を言い出すのやら、仕出かすのやら、自分の事にせよ他人事にせよ、解った例しがあったのか。鑑賞にも観察にも堪えない。其処に行くと死んでしまった人間というものは大したものだ。何故、ああはっきりとしっかりとして来るんだろう。まさに人間の形をしているよ。してみると、生きている人間とは、人間になりつつある一種の動物かな」小林秀雄が川端康成に語った言葉です。

 

いつの時代も人間は仕方のない代物、我々は業を背負い生きているのかな、と思いました。

ちなみに、小林秀雄は、のらくろの作者である田河水泡の義理の兄です。田河水泡は、サザエさんの作者である長谷川町子の師匠です。